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いつの間にやら毎日更新。着物と猫と料理と映画&芝居&ライブ・ときどき旅をメインに、日々の記録を積み重ねています。
「楽園の楽屋」
2012年12月09日 (日) | 編集 |
親友の劇団の芝居を観てきた。
還暦を過ぎた舞台女優3人が、開演前の楽屋でおしゃべりをしている。
寝違えた首を治そうと奮闘し、盲人と間違えられたのでそのふりをしてきたと語り、台詞を間違えて驚愕する。
話はあちこちにとび、笑ったり、怒ったり、驚いたり、焦ったり…。
合間合間に入る、亡き父・亡き母の話。
いつもと少し様子が違う女優が一人。しきりに携帯電話を気にしている。
「まったく、こっちが40年芝居やってるってことくらい分かってるのに、『今どこですか?』って訊くから『楽屋』って答えたら、『えっ、楽屋ですか?!』だって。親が具合が悪いって言ったら、すぐに帰ってくるって思ってるんだろうね。遊んでるって思ってるんだろうね」
顔を見合わせる2人。状況を察する。かといって、何ができるわけでもなく…。
いや、できることがあった。2人は楽屋を出て行く。
1人取り残されて、ジャージャー麺をすする女優。悲痛な独り言。
ステップを踏みながら楽屋へ戻ってくる2人。手にはヤクルト。
「誕生日おめでとう!」そう、今日は彼女の誕生日だったのだ。
ようやく笑顔になる女優たち。しかし、また携帯電話が鳴る。
「お父さんが、死んだ……」
舞台衣装に着替える3人。どうやらハムレットのようである。
口々に言う台詞は、芝居のようにも心情の吐露にも聞こえる。
「さようなら。左様であるなら。…そうであるなら」
一点をみつめる。凜とした決意の表情。彼女たちは舞台へ出ていく。

私の父は、私の誕生日に逝った。真っ赤なバラが好きだった。
今日の芝居、舞台の片隅には、小道具の赤いバラ。誕生日に逝った父。
自分のことを言われているようで、涙が出て出てしかたがなかった。
「あの人は何が好きだったんだろう。何が嫌いだったんだろう」
私も父のことを思い、この台詞を繰り返した。
可笑しくて、切なくて、哀しくて、愛しい。そんな芝居だった。
そしてやっぱりこの劇団の芝居が好きだと思った。
初めてこの劇団の芝居を観てから、20年以上が過ぎた。
劇団との距離も、遠くなったり近くなったり、いろいろあった。
でも、その時々で変化をしながら、歩みを止めないこの劇団の芝居が好きだ。
年齢を重ねたからこそ表現できるものがある。そう思う。

久しぶりに下北沢なんてとこに行ってきたら、くたびれちまいました。
コメント返し、明日にいたします。
昨日の愚痴記事に、暖かいコメントをどうも有り難うございます。
おやすみなさ~い。

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