FC2ブログ
いつの間にやら毎日更新。着物と猫と料理と映画&芝居&ライブ・ときどき旅をメインに、日々の記録を積み重ねています。
「卵の緒」
2007年07月25日 (水) | 編集 |
5ae8e320.JPGby瀬尾まいこ。どうやら彼女のデビュー作らしい。
プロフィールをみてびっくり。私より5歳年下だ。
作家さんなどというものは自分より年上で当然という意識があったので、なんだかとても新鮮だった。
さて。
この作品は「僕は捨て子だ」という衝撃の一文から始まる。
かといって、主人公育生くんはひねたところのない素直な少年である。
そしてシングルマザーの君子さん(27歳)が、とんでもなく素敵な人物として描かれている。
息子育生くんを心の底から愛し、それを表現することを厭わない。
少々嘘つきで強引だけど、それは人を優しい気持ちにする嘘であり強引さだ。
その君子さんが惚れたオトコ朝ちゃん(30歳)もまた、木訥でいい味をだしている。君子さんのアプローチを真正面から受け止めて、それに応える姿勢も好ましい。
結局、育生くんも君子さんも朝ちゃんも、血のつながりは全くないのだけど、一つの家庭・一つの家族としておさまる。その展開が素敵だ。

この文庫にはもう一つ(実はこっちの方が長い)「7’s blood」という作品が収められているのだが、この作品における家族も一般的な家族形態からはかけ離れた…それでも「家族」として描かれている姉弟の物語だ。この作品も、淡々としているけど読み終わるとほぉーっとため息がでるような逸品。

なんだかなー。
血のつながりとかってどうでもいいんだなー、ってことを考えさせられた作品だった。この作者は「家族」に対してこだわりを持っているとみた。またいつか、彼女の作品を読んでみたいと思った。
関連記事


コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック