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いつの間にやら毎日更新。着物と猫と料理と映画&芝居&ライブ・ときどき旅をメインに、日々の記録を積み重ねています。
7/3のこと。その3
2021年07月09日 (金) | 編集 |
兄の家に着くと、母はソファーに座って布団にくるまっていた。
やたらと「寒い、寒い」と口にするので、母の家から持ってきた長袖の服を渡したが、「もっと乾いていればねぇ」などと言って着ようとしなかった。
相変わらず、ずっと支離滅裂なことを途切れること無く喋っている。頭に浮かんだ事柄を、全て言葉にして外に出さないと気が済まないようだ。
兄が母に「ほら、べにおだよ、べ・に・お!」と私を紹介するが、母は「ふーん」と興味もなさそうだ。そりゃそうだ、母の中に私はいないのだから。
しかし、不意に「べにお、べにおはね、毎月お金を振り込んでくれてね」と、そこに私がいないかのように話し始めた。
「手のかからない子でね、なんでも自分でできてね、だから構ってあげられなかったなー」
と、『思い出話』として私のことを語り始めた。
なるほど、〝今の私〟は母の中にないけれど〝子供の頃の私〟はかろうじて母の中にいたのね。
「キレイに生まれたらこっちを見てくれるけど、ブスだから見てくれないじゃない? そうしたら勉強して、いい成績とるしかないじゃない。通知表見せる時だけだったなー、こっちを見て褒めてくれたのは」
…ちょっと待て、誰の話をしている?
「○子(=母の妹)はキレイに生まれたからね、いつも褒められていいわよね。でもこっちはブスだから、勉強するしかなかったのよ」
「○子もね、お姉ちゃん(=母の娘。私の姉)もね、キレイなコはみんな出て行っちゃうの。残ってるのはブスばっかり。(私と兄と自分を指さして)ここにいるのは、みーーーんなブス!!」
「お袋、いい加減に黙って! 今、俺はべにおと喋ってるんだから!」
兄に制されて、ようやく母は喋るのを止めた。
「…な? お袋の話きいてると、イラッとしてくるだろ?(苦笑)」
「ほんと、イラッとするね」と笑いつつ、私の中で何か納得がいった。

あー、なるほどね。
母はおばあちゃんから、そういう扱いを受けてたのね。
おばあちゃんも「毒親」だったってことか。
そっかー、やっぱり「毒親」って連鎖するんだな。
おばあちゃんが○子おばさんと母に対してしたことを、母は姉と私にしてきたんだな。
こうやって「毒親」は受け継がれていくんだ…。 

私は、自分が未婚で、子供もいなくて、本当に良かったと思った。
私は毒親にならなくて済む。
毒親の連鎖は、私で途絶えさせる。
<その4へつづく> 

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2021/07/11(日) 09:12:27 | | #[ 編集]
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