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いつの間にやら毎日更新。着物と猫と料理と映画&芝居&ライブ・ときどき旅をメインに、日々の記録を積み重ねています。
最後のご奉公(苦行)。
2021年07月24日 (土) | 編集 |
朝、母親のお迎えに施設へ向かう。
そういえば、また母親から携帯に電話が入っていたが無視無視。
どうせこのあと会うわけだから、接触回数はなるべく少ない方がいい。
今回、自分を守るためにはどういうスタンスでいたらいいか、昨晩から考えていた。
まず、母親は私を自分の娘だと思っていないということ。だったら、私も彼女を母親だと思わない方が傷つかない。
私は、「老人を病院へ連れて行き、薬を処方してもらう」というボランティアをしている人。あくまで、引率。
安全に、無事に、ミッションを終えて、彼女を再び施設まで送り届けることだけに専心すればいい。
そんなプランを立てておいた。
「毒沼」に入りに行くわけだから、それぐらいの防御は必要である。

施設に到着すると、母はなかなかこじゃれた格好をしていた。
メガネも新品、ブレスレットのような腕時計や、指輪までつけている。
きっと、入所にあたって兄貴が買い与えたものなのだろうな。
診察券や保険証、お薬手帳などを施設の方から受け取って、母親を車に乗せて出発。
母親はまたとりとめもないことを喋っているが、「へー」「そう」「よかったね」と必要最小限のあいづちをうつにとどめる。
引率なんだから、彼女の機嫌をとるために話題をふったりする必要は無い。
そのうちに、(つまらなくなったのか)口数が減って、喋らなくなった。ほっとする。

渋滞に巻き込まれつつ実家近くの病院へ到着すると、8箇所ある駐車スペースはすでに満車となっていた!
ここで母親をおろして病院へ連れて行き、受付をすませ、私は実家(兄貴の家)の駐車場まで車を置きに行く。
ぐはーーー、今日のミッションに実家までの往復徒歩というのが加わってしまった。
じりじり照りつける太陽の下、汗をかきつつ病院までもどる。
それにしても今日の病院はめちゃくちゃ混んでいる。待合室は満員御礼で、やや密な状態。
母だけを座らせ、私は部屋の隅に立ったまま待つ。付き添いが席に座る権利はない、と私は思うので。
1時間半待ってようやく呼ばれ、先生の診察を受けて…というか「すみません、先日いただいたお薬を間違って全部飲んじゃったみたいで、改めて処方してください」と話して、母が血圧を測ってもらっただけだが。
先生は苦笑して「これからは服薬の管理は施設でしてもらえるんだよね?」と確認された。はい、今後は大丈夫です。
処方箋を出してもらい、今度は薬局へ行って待ち、薬が出たのは30分後だった。
薬局に母を待たせて、私は実家へ行って車をとってきて、母を乗せて施設へ戻る。
またも渋滞にはまる。またも母はとりとめなく喋る。適当にあいづちを打つ。次第に母の口数が減り、黙る。
それにしても、今の彼女は誰に向かって喋っているつもりなんだろう?
姉貴なのか? それとも見知らぬボランティアだとでも思っているんだろうか?
実家近辺を走っている時は、目に入る景色に関連して自分の思い出話をしていたが、時系列はめちゃくちゃだし、何より「誰か」に向かって喋っている感じがしない。
なんというか、「気分発散のための大声の独り言」といった感じなのだ。
私は引率なんだから、と何度も自分に言い聞かせていた。隣りにいるのは他人で、これは単なる業務なんだから。
そう言い聞かせないと、「壊れた母親」が見るに堪えないし、「そんな母親に覚えてもらっていない自分」が惨めすぎる。
さらに長年の習慣で「母親の機嫌をとる」ということをしそうになるし、「愚痴を聞く」なんてことまでしそうになる。
それをしたが最後、私のHP&MPはマイナス値にまでいってしまう…。
頑張って防御していたが、次第に呼吸が浅くなって息苦しく、冷や汗が出てきた。
「毒沼」の毒が回ってきた…。
限界を迎えそうになった時、やっと施設に到着し、母親と薬たちを引き渡した。
看護師さんが「おかあさーん、娘さんお帰りになるって!」と母の背中に声をかけても、まったく振り向きもせず母は食堂へ向かった。
はは、ま、そんなもんだろう。そういう人だよ、あの人は。
これにて最後のご奉公が終了。よっぽどのことがない限り、これを今生の別れとしたい。

帰宅して、毒親についての動画を何本も見た。



…この方の動画は、「そうそう、まさにそれ!」という言葉が多い。納得がすぎる。
思い出す、子供の頃のこと。
友達が自分の家に来るのが嫌だった。なぜなら、母親に気を遣わなくちゃいけないから。
クリスマスには1年かけてためたお小遣いで、家族全員に高額なプレゼントを用意し、「見習いサンタ」と称して枕元に置いていた。
そうすることで、家族の(とくに母親からの)愛情を受けたかったから。
体調を崩すと大げさに「可哀想な私アピール」をする母に翻弄され、看病したりお粥を作ったりしていた自分。そういや、兄貴や姉貴はやってなかったな(苦笑)。
父や祖父母の愚痴をさんざん聞かされ続けて、『父も祖父母も好きなんだけど』という自分の気持ちを押し隠すようになって、そのうち自分が何が好きなのか分からなくなってしまっていたこと。
そうやって「頼りになる」「大人な」娘を求め続けてきたくせに、「子供らしくない」「もっと甘えてくれていいのに」と矛盾したことを言ってきて私を絶望させたこと…。
いかんな、思い出したらきりがない。とめどなく出てくるな。
私はまだ、毒親からの解脱はできていないなー。まだ精進が必要だ。

今日は疲れた。とにかく疲れた。もういい。母親のことなんて考えない。気分が悪くなるだけだから。
寝る。

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コメント
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2021/07/25(日) 09:10:33 | | #[ 編集]
内緒さん
コメントどうもありがとうございました。
2021/07/26(月) 19:59:07 | URL | べにお #-[ 編集]
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